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  <title type="text">ネタblog</title>
  <subtitle type="html">パラレルしか書いてません。口調・呼称が怪しいのは書き手の理解力不足です。ディランディが右。お相手はいろいろ（の予定）</subtitle>
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  <updated>2009-07-13T09:46:12+09:00</updated>
  <author><name>綺羅</name></author>
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    <published>2009-12-26T01:34:19+09:00</published> 
    <updated>2009-12-26T01:34:19+09:00</updated> 
    <category term="隣の人魚姫" label="隣の人魚姫" />
    <title>隣の人魚姫２４（ニールとライル）</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<br />
<p>嵐が去った翌日、ニールとライルは部屋に戻って、ベッドの中にいた。<br />
何だかんだ言って、ベッドを使用して睡眠をとるのは初めてだったため、（常に浴槽の中で寝ていた）<br />
使い方が分からず、フリーズしていたら刹那やグラハムもフリーズして、カタギリが雪山みたいだね<br />
とのほほんと告げた。</p>
<p>「ふかふかしてるんだな」<br />
「浴槽よりはね」</p>
<p>ライルが、ぐーっと伸びをしながら言う。実を言うと子供の姿からいまだ戻れていないので、<br />
今日は出社していなかった。カタギリが朝それを確認してから刹那と一緒に出社していったので、<br />
多分文句は言われないだろう。</p>
<p>「昼になったらグラハムが遊びに来るって言ってたな」<br />
「そういえば、言ってたね。なんか用意する？」<br />
「前食べたやつがいい」<br />
「何時だよ」</p>
<p>パジャマから着替え始めたニールがライルにそう話をふって、ライルが思わず突っ込んだ。<br />
もうここで暮らし始めて何だかんだで半年は経っているのだから、食事をした回数は相当だから<br />
ごもっともともいえることなのだが。</p>
<p>「白っぽい奴、シチューだっけ？」<br />
「あぁ、うんそうシチュー」</p>
<p>冬の間はよく食事に出していたとライルは合点がいったらしく、材料あったかなと<br />
冷蔵庫の中身をチェックするためにとてとてと歩いて行く。</p>
<p>「ライル、待って」<br />
「ん、まだ慣れない？」<br />
「流石に昨日の今日じゃな」<br />
「だよな」</p>
<p>まだ歩くというか、「足」に慣れていないニールはライルに手をひかれながら、リビングへと向かう。<br />
ニールがリビングを見たのはここに来た日以来なので、なんだか自分が住んでいる家という<br />
感覚ではなかった。ライルはほとんどを浴室でニールと過ごしていたとはいえ、キッチンに行くには<br />
リビングを通るしかないので、そうでもないらしい。少しの差が、やっぱり寂しいなとニールは思う。<br />
人はこうして自立していくのだとそう自覚せずには居られなかった。依存してはいたいけれど。</p>
<p>「にんじんと、じゃがいもだろ&hellip;あとは玉ねぎは買い置きがあったし&hellip;ホワイトシチューならベーコンでもいいけど&hellip;」<br />
「ライル？」<br />
「兄さんが食べたいのって、アイリッシュシチューとホワイトシチューのどっち？」<br />
「どう違うんだ？」<br />
「材料と味付けかな？真っ白いのがいいんだったらホワイトだけど&hellip;」</p>
<p>ライルはぽいぽいとニールの座っているスツールの前のテーブルに材料を並べていく。<br />
ニールは元のままの状態を見るのは初めてなので物珍しげにじゃがいもをつついていた。</p>
<p>「そういえば、グラハムマッシュポテトとかいうのが好きとか言ってなかったか？」<br />
「んー？じゃぁ、アイリッシュの方にしようか、そっちの方が芋多いし」</p>
<p>流石にシンクには届かなかったのか、ライルは椅子のに座って、材料を切り始めた。<br />
とんとんと規則正しい音と細かくなっていく材料を眺めながら、ニールは俺も覚えようかなと小さく呟いた。<br />
ライルには十分聞こえる音量だったので、ライルは一旦手を止めて、ニールを隣に呼ぶと、<br />
皮むき機をニールに手渡した。</p>
<p>「これでにんじんの皮剥いて？」<br />
「どうやるんだ？」<br />
「こう、野菜に刃を当てて引くんだ。手の皮一緒に剥かないでよ？」<br />
「剥いたのか&hellip;」<br />
「&hellip;うん、結構痛かった&hellip;」</p>
<p>ライルは切った材料を洗いつつ、ニールの手元を見る。昔からニールはこういったことは器用なので、<br />
すぐにコツをつかんだらしく、にんじんの皮むきはあっさり終了した。そのにんじんを受け取って<br />
細かく刻むとライルはニールに鍋を火にかけてと渡す。やはりこれも使い方を教えれば、ニールは<br />
あっさりやってのける。ライルは自分が出社してる間も、こうして少しずつ覚えてくれていれば、<br />
一人で残しても大丈夫かななんて考えて、でもそれだと少しさびしいなと思った。</p>
<p>「あとは、煮るだけ、タイマーセットしとくからお茶にしよ」<br />
「わかった。ライルは凄いな、こんなこと毎日やってたのか」<br />
「そうだけど、兄さんもすぐできるようになるって、カタギリが教えてくれるはずだし」<br />
「ライルは？」<br />
「俺、そんなにレシピ多くないから、今度一緒に本屋に買いに行こう？」</p>
<p>一緒に作ろうとライルはニールに笑いかけ、冷蔵庫で冷やしてあった麦茶を注いで、ソファーに座った。</p>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>綺羅</name>
        </author>
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    <id>bloodybullet.blog.shinobi.jp://entry/23</id>
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    <published>2009-08-23T02:21:00+09:00</published> 
    <updated>2009-08-23T02:21:00+09:00</updated> 
    <category term="隣の人魚姫" label="隣の人魚姫" />
    <title>隣の人魚姫２３（たくさん）</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<p>アリーと入れ違いにティエリアが上に上がってきて、話し合いは再開された。<br />
といっても、双子とリジェネ、刹那の間ではすでに決着がついていて、<br />
あとはティエリアが納得してくれるかどうかだけだった。<br />
グラハムの件は置いておいてもだ。</p>
<p>「リジェネ、薬を使ったな」<br />
「だって、僕はこっちの方が好きだもの、ウェーダだって、小っさい方が好みだって」<br />
「決めつけるな、大体年相応な格好をしてこそ人格というものが、」<br />
「二人とも、それは後でやってくれ&hellip;」</p>
<p>ニールがため息を吐きながら、言い合いを始めた二人を眺めた。<br />
この教育係二人は優秀ではあるが、意見が食い違うと途端に言い合いを始めてしまう<br />
のがたまに傷だ。</p>
<p>「なぁティエリア、頼むよ&hellip;あと少しでいいんだ&hellip;そしたらちゃんと帰るから&hellip;」<br />
「僕は、殿下の好きにさせてあげたいけど、ティエリアは？」<br />
「&hellip;&hellip;私は、&hellip;&hellip;お二人が約束を守るというのでしたら猶予を差し上げてもいい」<br />
「「本当か！」」</p>
<p>声をハモらせ身を乗り出すニールとライルを水槽に戻しながら、ティエリアはため息を吐きつつ続けた。</p>
<p>「ただし、一年だけです、それ以上は認めません」<br />
「ティエリア&hellip;ありがとう」<br />
「&hellip;&hellip;それともう一つ。私たちも一緒に住みます、貴方達だけでは心配だ」</p>
<p>少し目元を赤らめ、伏し目がちにそう告げるティエリアに周りの人間は「ツンがデレた」と思ったが、<br />
そんなことを全然気にしていないニールとライルがティエリアに向かって、ありがとう大好き！といって<br />
飛びつきティエリアは盛大な水しぶきと一緒に水槽に落ちた。<br />
ぎゅうぎゅうと抱きついてくる二人にティエリアはほんの少し破顔して、ニヤニヤしている<br />
リジェネをにらみつけた。</p>
<p>「&hellip;ニール、ライル。僕とリジェネは一旦帰ります」<br />
「（一人称が変わっている&hellip;）」</p>
<p>刹那がふとそんなことを思ったが、口には出さなかった。</p>
<p>「え、でも&hellip;」<br />
「このままで待ってろってことか？」<br />
「貴方達はすっかり忘れてるみたいだから言いますけど、王族は魔法を使えるんですよ？」<br />
「「あ」」<br />
「薬の効果なので、その姿はどうにもできませんが、足くらいなら今の魔力で十分でしょう」<br />
「で、でも、トライデントないし&hellip;」<br />
「ウェーダの端末を持ってきましたから大丈夫です」</p>
<p>ティエリアはまるで親が子にするように二人の頭をなでる。一瞬びっくりしたのか二人は首を<br />
竦めたが、大人しくなでられていた。<br />
（ちなみにウェーダの端末はハロだった。ライルは会社に置いてきていたはずだが、どうやら二人は会社にも<br />
　不法侵入したらしい。ハロはカタギリがスメラギから追跡機能をオフにした状態で渡されたものだったらしい）</p>
<p>「それと、グラハムとか言いましたか、契約は我々が戻ってからにしていただきたい」<br />
「（ティエリア&hellip;&hellip;）」<br />
「（マジになってる&hellip;）」<br />
「刹那・F・セイエイ！」</p>
<p>ティエリアが刹那の名前を呼び、刹那は顔をあげた。何故フルネームを知っているのだろうかと<br />
刹那は一瞬戸惑ったが、よくよく考えれば表札はフルネームで書いていた。もし、それを見たのなら<br />
納得もいく。</p>
<p>「くれぐれも二人を頼む。そこの金髪はどうにも私には理解ができない」<br />
「わかった。&hellip;グラハムの件には同意する」</p>
<p>妙な息の合い方をしたティエリアと刹那はがっちりと握手をすると、<br />
刹那は、勢いをつけてティエリアを水槽から引っ張り出す。</p>
<p>「リジェネ、帰るぞ」<br />
「はいはい、わかったよティエリア。じゃ両殿下、また今度」</p>
<p>二人はニールとライルに手を振って、部屋を後にした。後にはニールとライルのほかに刹那、グラハム、カタギリが残された。</p>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>綺羅</name>
        </author>
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    <id>bloodybullet.blog.shinobi.jp://entry/22</id>
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    <published>2009-08-09T01:29:50+09:00</published> 
    <updated>2009-08-09T01:29:50+09:00</updated> 
    <category term="隣の人魚姫" label="隣の人魚姫" />
    <title>隣の人魚姫２２（+アリー）</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<p>「ねぇ、せっちゃん」<br />
「刹那だ」<br />
「うん、わかったせっちゃん」<br />
「&hellip;&hellip;」</p>
<p>リジェネが直すつもりがないらしいと悟った刹那は無言で先を促した。</p>
<p>「そのアリーってひとさ、ところがぎっちょんとか言いだしたりしない？」<br />
「するが&hellip;知り合いか？」<br />
「&hellip;&hellip;ヨハンさんじゃなかったのか？これ作ってたの&hellip;」<br />
「トリニティ兄妹はあそこで修業しているだけだ」<br />
「&hellip;&hellip;うわぁ、会わなくてよかった&hellip;」</p>
<p>ライルが肺に残った息を全部吐き出す勢いでため息を吐く。それにニールが凄い勢いで頷いて、<br />
リジェネが苦笑いをしていた。</p>
<p>「凄い嫌われようだな」<br />
「嫌ってるって言うか、アリーはこの二人の親戚なんだよ」<br />
「&hellip;あれも人魚だったのか&hellip;」<br />
「ううん、二人の親、つまり陛下の義兄弟なんだ。なんていうの？血のつながりはない盃を交わすってやつの」</p>
<p>それは親戚とは言わないと刹那は思ったが、口に出すとややこしくなりそうなので言わなかった。</p>
<p>「小さいころよく父さんに連れられて居酒屋？連れてかれてセクハラされまくったんだよ」<br />
「アリーはくすぐってるだけって言ってんだけど、なんか触り方やらしーし」<br />
「酒が入るとあいつは誰でもお構いなしだ」</p>
<p>刹那がそういうと二人はふーんと言ってケーキに手を伸ばした。苦手な人間が作ったものでも食べるらしい。<br />
そう考えていると、二人は食べ物に罪はないと言って冷たく冷えたシャルロットに身もだえている。<br />
どうやら今回もお気に召したらしい。前回と違って、食べ方も丁寧になっていて、手づかみだからかと冷静に<br />
分析した。</p>
<p>「なら、アリーもお前たちが人魚だと知っているのか」<br />
「知ってる」<br />
「&hellip;と思う」<br />
「曖昧だな」<br />
「１４すぎたあたりから会ってないし、アリーも覚えてないと思う」</p>
<p>二つ目に手を伸ばした二人によく食べるなと思いつつ刹那はもう少しで空になるジュースをすすった。</p>
<p>「姫！契約書を持ってきた」<br />
「グラハム&hellip;気が早いよ&hellip;」<br />
「よう、ガキ感想聞かせろよ」</p>
<p>突如入ってきたグラハム達の大声にびっくりしたのか、刹那を除く三人はびくりと背筋を伸ばし、<br />
ぎぎぎとまるで油をさしていない機械人形のような動きで入り口を見た。</p>
<p>「「アリーだ&hellip;」」<br />
「あー？」</p>
<p>びくりと二人は身を寄せ合い、固まる。すると何か面白いものを見つけたとでも言うように、アリーが寄ってきた。</p>
<p>「なんだぁ？人魚は１５年たっても外見変わんねぇのか？ちったぁ好みな感じに成長してると思ったんだがな」<br />
「お&hellip;覚えて&hellip;」<br />
「覚えてない方が良かったかぁ？」<br />
「アリー」<br />
「くくっ、手なんてださねぇよ、あいつに何言われるか」</p>
<p>咎める口調の刹那に、アリーは笑っただけで、二人に伸ばした手をひっこめた。</p>
<p>「どうだったよ、感想聞かせろや」<br />
「&hellip;ぉぃしかった&hellip;」<br />
「ぅん」<br />
「そりゃ、何よりだな。それ聴きに来ただけだ、そんなに怯えなくても帰るさ」</p>
<p>アリーはホントにそれだけだったらしく、ひらひらと手をふってグラハムの隣をすり抜け下に降りて行った。</p>
<p>「ア、アリー！」<br />
「また行くから！お店」<br />
「おーおー、好きにしろー」</p>
<p>いい加減な返事が返ってきて、あとは階段を下りる音だけが響き、しばらくしてそれもなくなった。</p>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>綺羅</name>
        </author>
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    <id>bloodybullet.blog.shinobi.jp://entry/21</id>
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    <published>2009-07-27T01:39:44+09:00</published> 
    <updated>2009-07-27T01:39:44+09:00</updated> 
    <category term="隣の人魚姫" label="隣の人魚姫" />
    <title>隣の人魚姫２１（双子と刹那とリジェネ）</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<p>結局決着はつかず、一旦昼食でもとろうよといつの間にか外に出て戻ってきたカタギリが<br />
コンビニ袋を広げていた。なんというか、殆どゼリーと飲み物ばっかりだったため、刹那は<br />
下に降りて、昼食に買ってきていたパンを取ってきてかじっている。<br />
グラハムは午後から仕事らしくしぶしぶ出かけていき、ティエリアは頭痛がすると言って<br />
ライルの部屋のベッドで横になっていて、この場所には刹那とニール、ライルとリジェネ<br />
だけになっていた。カタギリもまた出かけてしまっている。</p>
<p>「あ、せっちゃんだっけ？さっきの瓶返してよ。一時休戦でしょ」<br />
「刹那だ。中身がわからないものは返せない」<br />
「別に害のあるものじゃないよ？」</p>
<p>ウィダーインゼリーを吸いながら、リジェネが刹那に手を差し出す。</p>
<p>「じゃぁなんだ」<br />
「実際試した方が早いよ、水槽投げ込んでー」</p>
<p>刹那はニールとライルが全然反応しないので危険物ではなさそうだと判断して、リジェネが言った通り<br />
その瓶の蓋をあけて水槽に放り投げた。</p>
<p>「「あ」」<br />
「どうした？」<br />
「刹那いれちゃった」<br />
「あちゃー&hellip;」</p>
<p>どうやら入れてはいけなかったらしい。騙したなとリジェネの方を向くがリジェネは素知らぬ顔だ。<br />
仕方なく水槽に眼を向けると二人の姿がない。どこに行ったのだろうと覗き込めば、水の中の<br />
こどもと眼があった。</p>
<p>「！？」<br />
「ほら、かーわいいでしょ殿下」</p>
<p>ぷはっと水中から顔を出したのはニールとライルの面影がどことなく残る子供。（ただし人魚）<br />
手にはまだ半分くらい薬？の残った瓶が握られていた。</p>
<p>「りじぇー、これ強すぎ&hellip;スメラギと何交換したんだよ」<br />
「僕秘蔵の日本酒」<br />
「スメラギ酒好きだしなー」</p>
<p>小瓶を受け取りながらリジェネはでれでれと双子の子供を眺めている。</p>
<p>「ニールとライルか？」<br />
「「そうだけど？」」<br />
「お前たち２９歳だろう」<br />
「これは薬のせい」<br />
「さっきまでの姿じゃ、りじぇとてぃえじゃ運べないし」</p>
<p>どうも喋り方まで幼くなっている。むらっときたのは気のせいにしようと刹那は心の中で<br />
ガンダムの名前を片っ端から唱えた。</p>
<p>「僕は殿下達がここにいたいって言うんならいてもいいと思うけどね」<br />
「「ほんと？」」<br />
「うん、でも期限付きかな。じゃないと僕がティエリアにフルボッコにされるよ」</p>
<p>けらけら笑うリジェネに双子も笑う。ライルの様子をじっと観察していた刹那はライルのもやもや<br />
はもう晴れているようだとホッと息を吐いた。ライルの心詰まりが「自分が人間ではないから」<br />
だったとしたら、人間でなくても平気だといった刹那に安心したんだろう。<br />
嫌われたくないと思われているのは嬉しいことだと刹那は思う。それが恋愛感情かどうかは別として。</p>
<p>「先は長いか&hellip;」<br />
「そういえば、ライルは純潔は誰にあげちゃったの？」<br />
「&hellip;&hellip;」</p>
<p>刹那が決意を新たにしたとたんタイミングを合わせたようにリジェネがニヤニヤしながらライルに聞いた。<br />
ライルは一瞬にして真っ赤になり水の中にもぐってしまう。しばらくは上がってきそうにない。</p>
<p>「なんでそんなことを聞いた？」<br />
「んー？だって、ライル色っぽくなってたし？」<br />
「&hellip;&hellip;」<br />
「ライル食ったのは刹那だ」<br />
「そうなんだー」</p>
<p>ニールがむすっとしながらリジェネに告げる。刹那はぶはっとパックジュースを噴き出した。</p>
<p>「ライルの純潔は俺ので俺の純潔はライルのだったのに」<br />
「&hellip;性交渉の意味を知らないのにか」<br />
「人間のは知らなくても人魚同士でどうするかは知ってる」<br />
「ニールはもうライルにあげちゃってるんだったよね、ティエリアには内緒にしてるけど」</p>
<p>リジェネはけらけら笑いながらどうせ君たちに人魚同士の仕方教えちゃったのサメの双子でしょうと<br />
言う。本来王族は知らないはずなのだから。</p>
<p>「だって怪我なおした御礼って言ってくんだぜ」<br />
「サメには襲われないのか」<br />
「あぁ、サメって言ってもね、サメに近い人魚って話。ひれがね」</p>
<p>人革連のあたりにいたんだけど、ニールとライルにすっかりなついて今は王都で暮らしてるよーと<br />
リジェネは言う。ティエリアと違ってリジェネは楽観主義者のようだ。よく笑っている。<br />
しばらくそうしていると寂しくなったのかライルが上がってきた。刹那はライルで思い出したのか、<br />
待っていろと言って下に降りて戻ってきた。</p>
<p>「今度はイチゴのシャルロットだそうだ」<br />
「うわ、凄いねこれ」<br />
「アリーは器用だからな、人間としては破綻しているが」</p>
<p>刹那がそういった瞬間空気が凍った。</p>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>綺羅</name>
        </author>
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    <id>bloodybullet.blog.shinobi.jp://entry/20</id>
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    <published>2009-07-26T01:38:27+09:00</published> 
    <updated>2009-07-26T01:38:27+09:00</updated> 
    <category term="隣の人魚姫" label="隣の人魚姫" />
    <title>隣の人魚姫２０（たくさん）</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<p>ここだと人が来ると言って、カタギリが非常階段の鍵を開けた。どうやら結局通報されたらしい。<br />
管理人からカタギリに連絡があって、カタギリは予定を早めてマンションに来たのだった。<br />
グラハムと刹那がそれぞれニールとライルを横抱きに抱えて、その後ろをティエリアとリジェネが大人しく付いてくる。<br />
誰も廊下にいないのを確認してそっと階段をのぼり、温室の奥の水槽に二人をそっとおろす。<br />
しばらくして、来た巡査とはカタギリが話をつけたらしく、早々に切り上げていった。</p>
<p>「説明してもらえるかな」<br />
「我々は、この二人の教育係のようなものだ」<br />
「&hellip;紅茶を知らなかったのは彼らのせいか？ライル」<br />
「あー&hellip;っていうか海の中に存在しないし、紅茶」</p>
<p>それもそうかと刹那は納得したらしい。声が出るということに少し違和感を感じているのか、<br />
ライルはぱちゃぱちゃと尾びれで水面をたたきながら刹那を見上げた。<br />
いつもの癖なのか、水槽にはシーツが浮いていて、双子の下半身はほとんど見えない。<br />
下半身を見なければほとんど人と変わりないのだ、見た目は。だからいつもシーツがあったのかと<br />
グラハムは浮かぶシーツを眺めつつ呟いた。</p>
<p>「先ほども訪ねたのだが、家出とは本当か？」<br />
「家出っていうか&hellip;駆け落ち？」<br />
「駆け落ち&hellip;」<br />
「陸の上でもそうだとは思わなかったんだよな&hellip;兄弟間での恋愛の禁止」<br />
「だから足もらって逃げてきたってわけだ。伝説の人魚姫みたいにさ」</p>
<p>なーと声をダブらせる双子に教育係の約一名は頭痛がするのか、頭を抑え込む。</p>
<p>「どの道殿下たちは一生一緒にいなきゃなんないんだから逃げなくてもよかったのに」<br />
「&hellip;でも、ウェーダに適性があるのは兄さんだけだった」<br />
「ウェーダ？」<br />
「あぁ、なんていうのかな、人魚って２パターンあるんだよ」</p>
<p>リジェネが、どこからか持ってきたクリップボードにはかわいらしい絵が書いてあった。下の方に<br />
「くりす＆ふぇると」と名がある。</p>
<p>「殿下達みたいに自然発生や番同士の交わりによって生まれる人魚とウェーダっていう<br />
スパコンみたいなので作られた僕らみたいな人工的な人魚の二種類」<br />
「ウェーダを操作できるのは王族でも限られてる、適性が見つかったのは兄さんだった」<br />
「でも、あのあとウェーダがライルも大丈夫って言ってきてさ、ライルも適性あるみたいだよ？」</p>
<p>リジェネがニコニコしながら二人を見下ろしている、ティエリアと違ってリジェネはたまに何を考えているのか<br />
わからないこともある。まぁ、あとで聞くとそういう時は何も考えていなのらしいのだが。</p>
<p>「兎に角、早急に国に戻ってください」</p>
<p>邪魔が入ってイライラしているのかティエリアはきつい口調で言う。</p>
<p>「陛下が崩御されたら国を継がなきゃならないんですよ、貴方達が！」<br />
「う」<br />
「そう&hellip;だけど&hellip;」</p>
<p>二人がしゅんと頭を垂れるなか、グラハムが突然挙手した。</p>
<p>「な、なんですか」<br />
「私はグラハム・エーカーという。俗に言う音楽プロデューサーだ」<br />
「&hellip;だからなんですか」<br />
「私は、二人の声を気にいった、ぜひともCDデビューさせたいのだがいかがかな」</p>
<p>グラハムのKY発言に周囲は凍りついた。<br />
きらきら輝くグラハムの瞳に若干おされぎみのティエリアはふいっとリジェネの方に<br />
助けを求める視線をよこしたが、リジェネは完全に放心していた。</p>
<p>「歌&hellip;殿下の&hellip;」<br />
「（駄目だ、リジェネは二人の歌が好きだった&hellip;）」<br />
「俺からもいいか」<br />
「まだ何か」<br />
「ライルは俺の部下だ、勝手に連れ帰られては困る」<br />
「刹那&hellip;」</p>
<p>刹那の言葉に感動したのかライルは小さく刹那を呼ぶ。一見すると二人の世界だが、<br />
微妙なとこですれ違ってるなぁと完全に傍観者に徹していたカタギリは思った。</p>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>綺羅</name>
        </author>
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    <id>bloodybullet.blog.shinobi.jp://entry/19</id>
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    <published>2009-07-25T01:33:01+09:00</published> 
    <updated>2009-07-25T01:33:01+09:00</updated> 
    <category term="隣の人魚姫" label="隣の人魚姫" />
    <title>隣の人魚姫１９（双子とティエリアとリジェネと刹那とグラハム）</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<p>「どうかしたのか？」</p>
<p>刹那はエレベーターホールの前で右往左往する隣人に訪ねた。隣人は刹那が帰ってきたことに<br />
ホッとして、奥の部屋の方を指差した。</p>
<p>「ディランディさんのお宅から喧嘩する声が聞こえるのよ」<br />
「喧嘩？ライルがか？」<br />
「大きい声はひとつなの、でも他の声もするから&hellip;」</p>
<p>隣人は、これ以上続くようなら警察に連絡しようと考えているらしい。<br />
暴漢ならそれでもいいが、聞こえてくる内容はどうも叱っている親と叱られている子供のようにしか<br />
聞こえない。しかも、怒られているのはライルのようで&hellip;</p>
<p>「怒っている人物の声はライルより若いな」</p>
<p>いつの間にか背後にはグラハムが立っていて、なれなれしくも刹那の肩に手を置いていた。<br />
刹那はそれをいつものように払いのける。</p>
<p>「いつからいた」<br />
「先ほどだ。ご婦人、ここはこのグラハム・エーカーに任せていただきたい」<br />
「（&hellip;不安だ）」</p>
<p>隣人が不安を覚え、刹那を見ると刹那は頷いて、グラハムの肩をつかんだ。</p>
<p>「俺も行く」<br />
「少年、喧嘩には慣れているか？」<br />
「俺がガンダムだ」<br />
「それは頼もしい」</p>
<p>一瞬安心しかけた隣人であったが、また一瞬にして不安になってしまった。</p>
<p>***</p>
<p>「仕方ありません、穏便にすめばいいと思っていたんですが&hellip;」<br />
『な、何する気だよ』</p>
<p>ため息を吐くティエリアにライルは一歩後ろに下がる。完全に傍観を決め込んでいるリジェネは、<br />
カタギリ用に置いてあったドーナツを口にして顔をしかめていた。口に合わなかったらしい。</p>
<p>「力づくでも連れ帰ります」<br />
『なんで、ほっといてくれないんだ、俺たちはこのままでいい』<br />
「僕は貴方達の教育担当だ。ほっておけるはずがない」</p>
<p>そう言いつつティエリアはライルを浴槽に突き飛ばす。下にいたニールがぐえっとつぶれた蛙のような<br />
うめき声を上げたが、眉を片方あげたくらいでさほど気にはしていないようだった。</p>
<p>「ティエリア、誰か来たみたいだよ」<br />
「&ldquo;警察&rdquo;とやらか、&hellip;早めに終わらせる」<br />
『それは！』</p>
<p>ティエリアが懐から取り出したのは何の変哲もないガラス瓶だった。見た目は香水瓶のようにも<br />
見えるが、中に入っているのは透き通った緑色の何か光るものだった。</p>
<p>「それはライルの&hellip;」<br />
「えぇ、ちゃんと交渉して手に入れましたから、心配は無用です」<br />
『やめ、ティエリア！』</p>
<p>ライルが浴槽から飛び出して、ティエリアの手の中のものを奪おうとするのと、グラハム、刹那が浴室に<br />
飛び込んでくるのはほぼ同時で、ティエリアは舌打ちしつつも、奪われる前にその瓶を壁のタイルに<br />
叩きつけた。ガラスは砕けたが、四散せずに中身と溶け合ってライルを取り囲み、ライルが厭々と<br />
首を振るも、それは薄く空いた唇から吸い込まれて消えた。</p>
<p>「なんだ&hellip;今の光は&hellip;」<br />
「刹那&hellip;？&hellip;うぁ&hellip;」<br />
「ライル！？」</p>
<p>ぐっと苦しそうに身をよじったライルはティエリアにしがみつきながらもその体制を保とうとするが、<br />
ずるりと、崩れ落ちる。視線の先にいる刹那とグラハムの驚いた顔にライルは悲しくなって、<br />
あふれる涙をこらえることができなくなった。ぽろぽろこぼれる涙は真珠の粒になってコロコロと<br />
転がっていく。そんなライルをニールが引き寄せてよしよしと頭をなでた。ライルはニールにしがみついて<br />
さらにぼろぼろと泣く。</p>
<p>「ティ、ティエリアのばかぁ&hellip;」<br />
「馬鹿でも結構。さぁ帰りますよ、リジェネはニールを」<br />
「わかったよ」</p>
<p>リジェネも懐から、もうひとつ小瓶を出すと、それを割ろうとするが、いきなり手をつかまれ手の中のものを奪われた。</p>
<p>「お前たちはライルに何をした」<br />
「何を&hellip;って見てわかんいかな？家出少年&hellip;いや中年？を自宅に連れ帰ろうとしてるところさ」<br />
「家出？ライル、君は家出をしてきたのかね？」</p>
<p>そう普通に聞かれて、ライルはきょとんと首をかしげた。グラハムはグラハムで何故ライルが首を傾げるのか<br />
わからないらしくこちらもきょとんとする。一応察したらしいニールがライルの代わりにグラハムに聞いた。</p>
<p>「気持ち悪く&hellip;ないのか？」<br />
「気持ち悪い？姫たちの何が気持ち悪いというのだ、美しいではないか」<br />
「や、カタギリが人間は自分とは違う生き物を気持ち悪いって感じるって言っててさ」<br />
「む、カタギリは姫の正体を知っていたということか！」</p>
<p>カタギリめと呟くグラハムにライルはびっくりしすぎて涙が止まってしまっていた。<br />
そんな中、リジェネから瓶を奪った刹那がライルの元まで来てしゃがみこんだ。</p>
<p>「刹那は&hellip;気持ち悪くないか&hellip;俺、こんなんで&hellip;ホントは人間じゃなくて&hellip;」<br />
「いや、驚いたが気持ち悪くはない」<br />
「本当か？」<br />
「あぁ」</p>
<p>刹那がほほ笑んでそれにホッとしたのか、ライルはまたボロボロと泣き出してしまった。<br />
それにおろおろする刹那を見てニールはほほ笑み、グラハムはそんなニールの髪をなで、ティエリアとリジェネを見た。<br />
二人は（主にティエリアが）くしゃりと髪をかきまわし、苦々しいといった表情をする。</p>
<p>「グラハム、刹那君勝手に入ってきちゃ&hellip;って、あれ？なんか人口密度高い&hellip;」</p>
<p>静かになった浴室にカタギリの気の抜けた声が響いた。</p>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>綺羅</name>
        </author>
  </entry>
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    <id>bloodybullet.blog.shinobi.jp://entry/18</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://bloodybullet.blog.shinobi.jp/%E9%9A%A3%E3%81%AE%E4%BA%BA%E9%AD%9A%E5%A7%AB/%E9%9A%A3%E3%81%AE%E4%BA%BA%E9%AD%9A%E5%A7%AB%EF%BC%91%EF%BC%98%EF%BC%88%E5%8F%8C%E5%AD%90-a%EF%BC%89" />
    <published>2009-07-24T23:16:16+09:00</published> 
    <updated>2009-07-24T23:16:16+09:00</updated> 
    <category term="隣の人魚姫" label="隣の人魚姫" />
    <title>隣の人魚姫１８（双子+a）</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<p>刹那の事故から三週間が経った。ライルはすっかり元道理のようで、でもたまに刹那を<br />
見ては少しさびしそうな表情をしている。理由を聞いても答えてはくれないので、<br />
刹那はライルが自ら教えてくれることを待つことにした。<br />
一方グラハムは、たまに最上階の温室に侵入しては、シーツにくるまったディランディ<br />
兄弟と談笑している。何故シーツを持ち込むのだろうと疑問には思っているようだが、<br />
許可もなく剥ぐのは紳士的ではないと思っているらしく、あまり気にしていないようだ。</p>
<p>「ほっとけばいいじゃないか」<br />
「貴様は何もわかっていない」<br />
「って言ってもね、僕たちにだって責任はあると思うけど？」</p>
<p>そう言いあいながら二人の少年が歩いている。紫の髪に赤い瞳とおよそ人間離れした<br />
容姿に通行人はつい眼で彼らを追った。</p>
<p>「ここか」<br />
「彼らからの情報だとね、信用ないけど」<br />
「行くぞ」</p>
<p>彼らはひとつのマンションの前につくとそのままエントランスへと消えた。</p>
<p>***</p>
<p>「あ、ここじゃない？」<br />
「そのようだな」</p>
<p>少年たちは、ひとつの部屋の前で立ち止まった。そこは、11階の角から二つ目の部屋で、割と眺めもいい。<br />
角部屋の住人と、少年たちの立っている部屋の隣の住人は外出中らしくいないようだった。<br />
しかし、それは二人にとっては好都合だ。ドアノブをまわすと、鍵が空いているのか、<br />
すんなりと中に侵入することができた。どうせすぐ出るのだしと、ドアストッパーで少しだけ隙間を空けておく。</p>
<p>「開けっぱなしだと！？不用心な」<br />
「まぁ、そんなことに頓着するような子たちじゃないし」</p>
<p>一人は憤慨し、もう一人は興味ないといった感じに返事を返す。<br />
そっと音をたてないように住人のいるであろう場所へと移動する。</p>
<p>「見つけましたよ！ニール、ライル！」</p>
<p>がらりとあいたドアの先ではライルとニールが眼をまん丸にして突如現れた侵入者の顔を凝視していた。</p>
<p>「ティエリア&hellip;？リジェネもか&hellip;？」</p>
<p>どうやら少年たちの名前はティエリアとリジェネというらしい。名前を呼ばれたうち、ティエリアの方が、<br />
浴室に足を踏み入れ、二人に近づく。</p>
<p>「&hellip;お二人ともご健勝のようで」<br />
「あ、あのなティエ、」<br />
「言いたいことは色々ありますが、まずは&hellip;」</p>
<p>びしっとティエリアは二人に指を突き付けて叫んだ。</p>
<p>「開けっぱなしとは何事ですか！？暴漢にでも侵入されたらどうするんですか」<br />
「いや、侵入してる僕らが言えることじゃないと思うけどね」<br />
『カタギリが来るって言ってたから開けといたんだよ』</p>
<p>カタギリはこの部屋の鍵自体はライルに預けてしまっているので、開けておかないと中には入れないし、<br />
最初のころは玄関先までは迎えに行っていたライルも、いちいち着替えるのが面倒になってしまったのか、<br />
今では来るという連絡をあった日は、鍵を開けっぱなしにしておくことが多くなっていた。</p>
<p>「カタギリ&hellip;スメラギ・李・ノリエガの言っていた協力者ですか」<br />
「スメラギのところまで行ったのか！」<br />
「勿論です。ウェーダ以外で足を得るには魔女に頼るか王のトライデントを使うしかない」<br />
「まぁ、最初はしらみ潰しだったけどね」<br />
「リジェネ」<br />
「はいはい」</p>
<p>壁にもたれかかっているリジェネはひらひらと手をふって降参の意を表し、ティエリアは二人に向き直る。</p>
<p>「両殿下」</p>
<p>ティエリアの声に二人はびくりと背筋を伸ばした。どうやら怒られるのは常習犯のようだ。</p>
<p>「人間ごっこは終わりです。国に帰っていただきます」<br />
『ちょ、嫌だ。どうせ国に帰ったら兄さんと引き離すつもりなんだろ！』</p>
<p>ライルが浴槽からでてティエリアの前に立つ。ティエリアは自分より幾分高いライルを見上げ、<br />
睨みつけた。</p>
<p>「みっともない&hellip;声をなくした歌姫など」<br />
「ティエリア！」<br />
「そうでしょう、貴方がたは国一番の歌い手であると同時に国の継承者だ」<br />
『&hellip;&hellip;そうだけど&hellip;でも、』<br />
「でもじゃない！」</p>
<p>ティエリアの叫ぶ声は全開の浴室のドアから洩れ、リジェネが開けていた玄関のドアの外にまで聞こえ、<br />
マンション中に反響していた。</p>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>綺羅</name>
        </author>
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    <id>bloodybullet.blog.shinobi.jp://entry/17</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://bloodybullet.blog.shinobi.jp/%E9%9A%A3%E3%81%AE%E4%BA%BA%E9%AD%9A%E5%A7%AB/%E9%9A%A3%E3%81%AE%E4%BA%BA%E9%AD%9A%E5%A7%AB%EF%BC%91%EF%BC%97%EF%BC%88%E5%88%B9%E9%82%A3%E3%81%A8%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%81%A8%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AE%E3%83%AA%EF%BC%89" />
    <published>2009-07-23T17:59:53+09:00</published> 
    <updated>2009-07-23T17:59:53+09:00</updated> 
    <category term="隣の人魚姫" label="隣の人魚姫" />
    <title>隣の人魚姫１７（刹那とライルとグラハムとカタギリ）</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<p>イルカのショーも何時もよりイルカが高く跳んだりだとかして観客は大いに盛り上がっていた。<br />
ライルも楽しそうに笑っていて、三人はホッとしていた。<br />
唯一ひやっとしたのはイルカがライルを見つけて嬉しいとでも言うように水槽から客席に向かって<br />
飛び出してきそうになった時だ。まぁ、そう解釈したのはカタギリだけだったのだが。<br />
実際それは正解だったりする。</p>
<p>「実に素晴らしかった」<br />
『イルカもグラハムに褒められて喜んでるよ』<br />
「それはありがたい」</p>
<p>イルカに触れるためにゴムボートに乗った４人は飼育員の先導の元、集まってきたイルカの<br />
口のあたりをなでる。きゅーきゅーと鳴くイルカは飼育員の合図もなしに芸を見せライルを<br />
笑わせようとしているようだった。</p>
<p>「この子たちがこんなに機嫌がいい日も珍しいんですよ」</p>
<p>飼育員がそう言い、カタギリは今日は特別だろうと心の中で突っ込む。<br />
イルカの鳴き声にライルがまるで歌うように口を開いた。すると突如ゴムボートの空気が抜け出す。</p>
<p>「うぉ！？」<br />
「え、ちょ」<br />
「つかまれ！」<br />
『？』</p>
<p>身を乗り出していたライルが一番に水槽の中に落ちかけそれを何とか刹那が支えようとするが、<br />
沈んでいくゴムボートに乗せても意味はあまりない。<br />
するとイルカのうち何頭かが、ゴムボートを陸に寄せるように支えて泳ぎ出した。<br />
が、うち一頭が、ライルの服の袖をつかんでボートから落っことした。</p>
<p>「ライル！」<br />
「カタギリ、これを」<br />
「ちょ、グラハム勝手に潜ったら怒られるって！刹那君も」</p>
<p>飛び込んでライルの元へ向かおうとする二人を引きとめ、飼育員にライルのことを頼む。<br />
飼育員はシュノーケルをつけ、ライルの沈んだ底の方へもぐる。<br />
そこで飼育員が目撃したのは、何事もなかったようにイルカと戯れているライルで、<br />
しかもそれは下の水槽を見ていた一般客にも目撃されていた。<br />
慌てて、飼育員がライルに身ぶり手ぶりで上に上がるように言うと、ライルは水槽の外の人<br />
に気づいたのか、とんと軽く床を蹴って、飼育員と上に上がっていった。</p>
<p>「大丈夫か！？」<br />
『平気だけど？』<br />
「それならいいが&hellip;」<br />
「危険なことは控えたまえ、姫にも心配をかけてしまうだろう」<br />
『なんで？兄さん別に怒んないと思うけどなぁ&hellip;』</p>
<p>水槽の外に引っ張り出されながら、ライルはそう言い、刹那とグラハムにバスタオルでもみくちゃにされながら、<br />
きゅーきゅーとなくイルカに笑いかけていた。<br />
この時のライルはすっかり忘れていたのである。このイルカの水槽が一部外海と繋がっていることに。<br />
自分たちが、海から遠ざかり、わざわざ内陸寄りに居を構えた理由を。</p>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>綺羅</name>
        </author>
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    <id>bloodybullet.blog.shinobi.jp://entry/16</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://bloodybullet.blog.shinobi.jp/%E9%9A%A3%E3%81%AE%E4%BA%BA%E9%AD%9A%E5%A7%AB/%E9%9A%A3%E3%81%AE%E4%BA%BA%E9%AD%9A%E5%A7%AB%EF%BC%91%EF%BC%96%EF%BC%88%E5%88%B9%E9%82%A3%E3%81%A8%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%81%A8%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AE%E3%83%AA%EF%BC%89" />
    <published>2009-07-22T18:01:30+09:00</published> 
    <updated>2009-07-22T18:01:30+09:00</updated> 
    <category term="隣の人魚姫" label="隣の人魚姫" />
    <title>隣の人魚姫１６（刹那とライルとグラハムとカタギリ）</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<p>翌日、何が悲しくて男だらけでデートスポットに来ているんだという集団は、勿論目立ちまくっていた。<br />
もちろん一番目立っていたのはグラハムだったが、美形の集団が男ばっかりでこんな場所にいるという<br />
のも目立つ原因になっていた。</p>
<p>「水族館とは懐かしいな」<br />
「ここは、僕がクジョウと初めて出会った場所なんだよ」</p>
<p>刹那とグラハムは誰もそんな馴れ初め聞いてないという顔をしたが、ライルだけはきょとんと首をかしげていた。</p>
<p>「はぐれるといけない、ライル」<br />
『ん』</p>
<p>刹那は何時ものようにライルの手を引くと、てくてくと歩き出す。グラハムはその後ろをカタギリと歩きながら、<br />
何時もこうなのかと聞いた。カタギリが大体はと答えると、ほうと意味ありげな視線を向けるが、<br />
二人は気づいていなかった。</p>
<p>『刹那！うみうし！』<br />
「何故そこからなんだ&hellip;」</p>
<p>水族館の入り口近くにあるふれあいコーナーにいる磯の生き物のところに真っ先に向かったライルに<br />
刹那は思わず突っ込んだ。普通もっと別のサメだとかカメとかから見るだろうと。<br />
今日は平日のためか子供の姿はほとんどなく、確かにそこが一番空いている水槽ではあったのだが。<br />
しかし、いい大人がずっとそこにへばりついているのも人目に悪いので、刹那はそうそうにその水槽から<br />
ライルをつれて移動する。</p>
<p>「ライル、カメだ」<br />
『んー？』</p>
<p>ライルが、そちらを向けば、水槽越しにカメが手を振っている。珍しい仕草だと他の客は喜びながら<br />
ホームビデオや写真に収めていた。</p>
<p>【殿下だ！】<br />
【まぁ、殿下。いつこちらに？】<br />
『ちょっと前からな』</p>
<p>ライルが、ぺたりと水槽に手をつけるとカメがギリギリまで泳いできてくるくるとダンスを始めた。<br />
それを筆頭にエイや熱帯魚達がまるで竜宮城の歓迎の舞のように踊り出す。<br />
これには館内を案内していた従業員も驚いて固まっていた。</p>
<p>「ライルは随分魚に懐かれているのだな」<br />
「だね、これは凄いな」<br />
「そうだな」</p>
<p>三人は、笑うライルを見守りつつ、魚たちのダンスを観賞することにしたらしい。<br />
ライルが移動すると大抵の魚も移動するので、居場所はすぐにわかるので、刹那ももう手は離していた。</p>
<p>【殿下ぁー、今日はニール殿下はご一緒じゃないんですか？】<br />
【そういえば、珍しいですね、殿下が御兄弟といらっしゃらないのも】<br />
『ニールはちょっとお留守番なんだ』<br />
【それは、残念ですね】<br />
『うん&hellip;』</p>
<p>ライルはニールも一緒に来れればどんなにいいだろうとへこみつつも、彼らが元いたあたりに泳いで行くのを<br />
見送った。ここで一旦水槽が途切れ、別の水槽になるため、これ以上は彼らは進めないのだ。<br />
この水族館にいる魚たちはどうやら大抵がライルとニールのことを知っているようだった。<br />
別の水槽に移動すれば、そこには小さめの熱帯魚がイソギンチャクとともに展示されていて、やはりライルの<br />
姿をみて嬉しそうに寄ってくる。</p>
<p>【殿下、見てください！春に生まれた私の子供なんです。ほら、殿下にご挨拶して】<br />
【こっ、こんにちわ！】<br />
『こんにちわ』</p>
<p>ライルがほほ笑みかければ、まるで恥ずかしがるようにクマノミの子供は父親の後ろに隠れてしまった。</p>
<p>「まるで、ロイヤルスマイルのようだ」<br />
「（なんで、こんなにいい勘してるかなぁ&hellip;）」<br />
「もう、ライルまで展示物みたいになっているな」</p>
<p>ライルの行く場所行く場所魚が踊ったりなんかしらのリアクションを取るため、客はライルの後ろから写真を<br />
撮ったりしている。寧ろライルの写真ばっかり撮っているものもいたが、それは流石に刹那とカタギリが<br />
注意をしに行った。しかも、刹那のはどう考えても脅しだった。<br />
しばらく一人で進んでいたライルだったが、何を思ったのかカタギリの前で手をパタパタ動かして何かを<br />
訴えている。</p>
<p>「ん、あぁ、ここは水族館の一部が外海と繋がってるからじゃないのかい？」</p>
<p>どうやら、自分を知っている魚が多いと言っていたらしい。それを理解できたのは正体を知っている<br />
カタギリだけで、刹那とグラハムはどういう意味なのかと首をかしげた。<br />
二人がカタギリに聞いてもはぐらかされるのはわかっているし、きっとライルはわからないという<br />
ことが理解できないだろうから、二人は聞くのをあきらめる。<br />
そこに、館内放送がかかり、まもなくイルカショーが始まると告げた。いい席を取ろうと館内にいる客は<br />
みな館外の特設水槽に移動していく。</p>
<p>「ライル、行くか？」<br />
『？』<br />
「イルカがいるそうだ」<br />
「いや、ね、グラハムそうじゃなくて」<br />
「イルカショーだろう？何が違うというのだ」</p>
<p>今一歩状況が把握できてないライルの手を引いて三人は外に出た。出たら出たで一番最初に眼に入る<br />
位地にあるペンギンの水槽が騒がしくなり、まるでそれだけで簡易なショーみたいになる。<br />
そんなペンギンに手を振るライルに、やっぱり三十路前に見えないと刹那は思いつつ<br />
これまた三十路を過ぎたのに大人げないグラハムにライルを任せてカタギリの横に並んだ。</p>
<p>「少しは元気になったようだな」<br />
「そうだね、あとひと押しかな」<br />
「まだ何かあるのか」<br />
「一応ショーが終わった後イルカに触れるように言ってあるよ」</p>
<p>そうかと刹那は呟き、すでに席についている二人の元へと向かった。</p>]]> 
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            <name>綺羅</name>
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    <published>2009-07-21T08:37:13+09:00</published> 
    <updated>2009-07-21T08:37:13+09:00</updated> 
    <category term="隣の人魚姫" label="隣の人魚姫" />
    <title>隣の人魚姫１５（刹那とカタギリ）</title>
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      <![CDATA[<p>刹那は病院の医師から薬を受け取りながらはぁ、と小さくため息を吐いた。<br />
結局退院までライルは一度も見舞には来ず、日替わりでカタギリとグラハムがきて入院とは別の精神疲労をおってしまった。<br />
カタギリはライルの様子を教えてくれるだけなので、まだいいが、グラハムはなんだかただ騒ぎに来ているだけのようだった。<br />
一日だけ大人しかったが。１週間で退院できるはずか２週間もかかってしまったのは、<br />
ほぼグラハムのせいで刹那の気分が悪くなり、検査できる状況じゃなくなってしまったからだった。</p>
<p>「刹那君」<br />
「カタギリ&hellip;」<br />
「迎えに来たよ、家まで送るから」<br />
「すまない」</p>
<p>カタギリの車の助手席に乗り込み、動き出すと同時に窓の外の風景を見た。<br />
事故を起こした業者は、今警察と一緒に事件の起きた原因を究明しているとニュースが伝えていた。<br />
マンホールのふたは本気で謎のままらしいのだが。都内で突如起きたすべてのマンホールのふたが<br />
ずれる事件は怪奇現象の一種のように語られている。何故ならば、しばらくして勝手に戻っていったからだ。<br />
一部始終を監視カメラが目撃していたため、先日から数回おこっている「そらからおたまじゃくし」事件<br />
と同様の扱いを受けているようだった。</p>
<p>「ライルはまだ引きこもったままなのか？」<br />
「うん&hellip;まぁ」</p>
<p>窓の方を向いたまま刹那がカタギリに話しかけると、カタギリは歯切れの悪い返事をした。<br />
刹那が入院してライルが外に出たのは二度だけで、殆ど浴室にいる兄のもとを離れはしなかった。<br />
（まぁ、刹那もグラハムもニールが一緒に住んでいるというのは知らないし、普段から彼ら兄弟が<br />
浴室に引きこもっていることも知らない）<br />
その二度も、最上階の水槽にいたのと、コンビニに出かけてグラハムの家を訪ねてきただけだ。<br />
出かけるというほどではなく、そもそも出社していない。<br />
カタギリの元に最近かかってきた電話で、一番多かったのはオフィス街のアイドルを最近見ないのだけど<br />
という、かなり私的な電話だった。しかも大抵がお偉いさんだったもんだから、大丈夫かこの国<br />
と一抹の不安を覚えたのだった。</p>
<p>「そうか&hellip;」<br />
「なんか、かなり落ち込んでたよ」<br />
「俺の怪我はあいつのせいじゃない」<br />
「そうなんだけどね、（彼は人としての感情はまだ幼いから）」</p>
<p>カタギリは思ったことは口に出さず、刹那にドアの脇にあるクリアファイルを取るようにいった。</p>
<p>「&hellip;これは&hellip;水族館か？」<br />
「うん、うちの福利厚生施設の一つなんだけど、社員限定でイルカと触れ合えるんだよ」<br />
「それで？」<br />
「ライル君もずっと引きこもってるし、いい加減引っ張り出さないといけないかなって思ってね」<br />
「まるで、引きこもりに対するリハビリだな」<br />
「あははは」</p>
<p>刹那の退院祝いだと言えば、ライルもいやだとは言えないだろうとニールが言っていたから<br />
カタギリは強引にでもことを進めた。ニールもライルの元気がないことを気に病んで、<br />
堂々巡りのようになっていたからなおさらだった。</p>
<p>「明日の９時にマンションのエントランスの植木の前で待っててくれるかな」<br />
「了解した」<br />
「&hellip;&hellip;（こっちもだいぶ不器用だなぁ&hellip;）」</p>
<p>カタギリは苦笑しながらついでにグラハムを拾うために、右に曲がった。<br />
曲がった先に待っていたグラハムの格好に頭痛を覚えたのは何も刹那とカタギリだけではなかった。<br />
季節外れの浮かれ野郎に頭痛を覚える人もいれば、物珍しそうに写メを撮る人間までいる。<br />
グラハムの格好は春先には無縁のはずの&hellip;</p>
<p>「（なんで、アロハシャツなんだ&hellip;）」</p>
<p>だった。（しかも麦わら帽子にサンダル、浮き輪オプション付き）</p>]]> 
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            <name>綺羅</name>
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